油長酒造 新ブランド「水端(みづはな)」

2022.3.6

今回新たに、油長酒造から発表される酒

水端(mizuhana) 1355 500mlとは、

御酒之日記に記された、菩提元正暦寺の技法を参考にした夏季醸造0段仕込みのお酒です。


なぜ、今こういった酒造りをするのか。

奈良には古来より都が置かれ、様々な技術が蓄積されていき、

それが室町時代の寺院醸造によって技術革新が起こり、

これが現代の醸造法の基礎となっています。

令和の時代、油長酒造がこれからの100年を見据え、取り組む2つの酒造りを行います。

1つ目は「風の森」ブランドでこれからも日本酒醸造技術の前衛を志す。

2つ目は「水端(みづはな)」ブランドで古典技術を再現、日本酒の源流を辿る。

 

水端とは、物事の最初やはじまりを意味する言葉であり

今こそ、忘れられた古の奈良に伝わる技術を、当時の文献を頼りに現代の醸造家が再現するべく

チャレンジしていくのです。


水端には、3つのルールがあります。

○大甕仕込み

水端ではその全てを室町時代の仕込み容器、大甕で仕込むことをルールにしています。
この大甕は酒蔵に残る備前の大甕(約300L)を現在の信楽焼で再現焼成したものです。
1回の仕込みで100kgのお米を用いて、約300本(4合瓶換算)の清酒を造ることが出来ます。
全部で8本の大窯があり、そのいくつかの大甕で仕込んだ原酒をブレンドし、半年ごとに出荷をします。

 

○水端専用蔵 享保蔵で醸す

初代 山本長兵衛秀元が精油業から、醸造業を創業した際に、享保年間(1700年代)に建造した酒蔵
その蔵の2階部分をリノベーション。100年ぶりに酒造りを再開しました。

 

○奈良に伝わる古典醸造を参考

平城京出土の木簡(国立醸造所/造酒司)
御酒之日記(寺院醸造)
興福寺多聞院日記(寺院醸造)



今回発売する 水端 1355 とは、

時は室町時代 1355年。「御酒之日記」という名の
醸造書が書かれました。
この書物には、日本清酒発祥の地として知られる、
奈良菩提山正暦寺で醸された菩提泉の製法が克明に記載されています。
水端1355ではこれを参考に醸造。
現代日本では完全に忘れ去られた夏季醸造の技術で醸された稀有な日本酒です。
真夏に発酵温度が30度を超える高温条件下で進める醸造法は、
江戸時代に日本酒造りが冬季醸造に移行すると姿を消してしまった技術です。

テイスティングノート

色味はシャンパンゴールドのような濃い黄色。

香りは発酵した果実のような香りと、熟成みりんのような要素も。

そやし水由来の乳製品の香りと麹由来の木の香りも組み合わさり複雑。

暖かい時期の酒造りによって、発酵温度が30℃を超える為、

糖化がより旺盛になり、液質はとろみがあり、米や米麹由来の甘みを強く感じる。

しかし、そやし水の酸がある上に、発酵温度が高く酸も多い為、

後口はしっかりとキレが良い。温度の上昇とともに、甘み旨みの要素が強くなり、強く濃厚な味わい。


原材料:奈良県産 秋津穂
発酵容器:大窯
参考文献:御酒之日記 1355年
醸造年度:2021年
生産本数:800本
販売容器:美濃焼
釉薬色:瑠璃(るり)
発売日:2022年3月18日

容量:500ml
価格:7,700円(税込)


ご予約は

https://souta-shoten.shop/?pid=167030361

当店には五つのこだわりがあります

會津酒楽館では、こだわりをもって商品をご案内しています。
会津から「安全」「おいしい」「想いを感じ、伝える」を発信します。